アビガン錠中国で製造はなぜ?開発発見はどこの企業で副作用はどんな?
アビガン錠発見は富山の薬売りDNAを持つ富山化学工業
富山化学工業株式会社は、かつて存在した医療用医薬品を製造・販売する製薬会社です。
今は富士フイルム株式会社が100%株主であり、所在地は東京都新宿区になります。
1989年のこと。
富山化学の10人に満たない研究者たちは一心不乱に実験を繰り返していた。
インフルエンザなどをターゲットとした新しい抗ウイルス薬を創ることを命ぜられたから。
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しかし、従業員数2000名足らずの中堅製薬メーカーでは、インフルエンザ薬の開発に資金を注ぎ込む余裕はなかった。
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なので26000もの化合物から、研究者がインフルに効くかどうかすべて手作業で効果を測定
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2万回以上の失敗を経た後に偶然、ウイルスに効果のある、『T-705』を発見!!
試験をしたのは白木公康教授
富山化学工業は発見したT-705を本格的に試験するため、富山大学医学部の白木公康教授(ウイルス学)に共同研究を持ちかけた。
★白木公康教授 プロフィール★
●1977年(昭和52年)3月、大阪大学医学部を卒業。
●1991年(平成3年)、富山医科薬科大学医学部教授(ウイルス学教室)に就任
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2000年9月にカナダのトロントで行われた学会で「Tー705」のインフルエンザへの有効性を発表!
👇しかし
インフルエンザ薬として『タミフル』と『リレンザ』が発売済みで、見向きもされず。
製薬関係者は、もう新しい抗インフルエンザ薬は要らないと考えていた。
しかもインフルエンザの薬💊は飲んだとしても数日なので長期にわたって服用することは無いので利益がない。
(お薬も商売なんです)
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2002年にT-705の開発をストップ
しかし、これで終わりではなかった。
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2005年にアジアで猛威をふるった「鳥インフルエンザ」に有効な薬が無いか探してた米ユタ州立大学が’06年3月、T-705が鳥インフルエンザに効果があると名指しで発表!!
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利益があるなしではなく、会社としてなんとしても製品化しないといけないと判断
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しかし、お金が無い。
製品化できない。
手を差し伸べたのが、富士フイルムホールディングス。
2008年2月、富士フイルムは富山化学の買収を発表。
👆(食材が調理するだけの状態で届きます)
古森重隆社長のもと、富士フィルムは大胆な事業変化を求められていた
デジタルカメラの影響から’00年をピークに写真フィルムの需要が年率2~3割のペースで減っていった。
’04年から経営改革を進め、ヘルスケア分野も重点事業の一つだった。
松田聖子を起用したコマーシャルで有名なアスタリフトも富士フィルムの製品ですね。
アスタリストは富士フィルムの化粧品やサプリメント事業になります。
なぜ、富士フィルムが化粧品を販売してる?
これって、ホント不思議でした。
答え
1.ナノテクノロジー
写真フィルムも肌もとても薄い。
薄い層に大切な成分を壊さず届けるために進化させたナノテクノロジーを化粧品に応用。
2.コラーゲン研究
写真フィルムも肌も、主な成分はコラーゲン。
写真研究を通じてコラーゲンと向き合ってきた様々な成果を化粧品づくりに応用。
3.抗酸化技術
写真も肌もダメージの原因は紫外線。
写真の色あせを防ぐため、紫外線や活性酸素から彩信を守る独自の成分・技術を開発。
4.光解析・コントロール技術
写真も肌も美しく見せyているのは光✨
記録としての美しい写真を残すため、光を解析し、操る技術を肌内部の可視化、ベースメイク分野で応用。
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なるほどの説得力がありますよね!!
富山化学は富士フィルムの元、アビガンの臨床試験を進めた
資金的な問題も解決した富山化学はさらなる臨床試験を進めていった💊
●T-705が画期的な理由
タミフルやリレンザは、増殖するウイルスを細胞内に閉じ込め、感染の拡大を防ぐ効果があるが
🔥『T-705』はウイルスの複製そのものを阻害する
🔥増殖そのものを抑えるので『T-705』では耐性ができにくい。
耐性ができにくいということは、新型のインフルエンザにも効くという期待が持てる。
もっとすごいのは
インフルエンザに似た多くのウイルスで同様の効果が期待できる
アビガンの副作用も報告されている
(2019年4月更新)
・この薬は動物において催奇形性(胎児に奇形が生じる可能性)が確認されている
ので、妊婦または妊娠している可能性がある女性は使用することはできません
・妊娠する可能性のある女性は、この薬の使用開始前に妊娠検査を行い、妊娠して
いないことを確認します。
・この薬を使用している間および使用を終了してから 7 日間以内に性交渉を行う場合は、パートナーと共に極めて有効な方法で必ず避妊してください。
この薬を使用している間に妊娠が疑われた場合は、ただちに使用を中止し、医者に連絡する。
★命に代えられないときもあるのだから、私の娘がもしも重篤になったら、迷わず投与してもらい、助けてもらう。
アメリカ国防省ペンタゴンがアビガンを早くから注目していた
●ペンタゴンは’12年3月から「T-705」を生物テロ対策の薬剤に指定
●開発費用として140億円を助成
🔥結果
2014年8月ペンタゴンが「アビガン」をエボラに効く可能性のある治療薬の候補にする。
2014年10月19日、スペイン人の女性看護師テレサ・ロメロさんが、エボラ出血熱から回復した。彼女に投与されたのは、富士フイルム子会社の富山化学工業が開発した「アビガン錠」(一般名:ファビピラビル)だったと、CNNが報じた。
2020年2月22日ヤフーニュースより
加藤厚労相によると、新型コロナウイルス肺炎患者に対して新型インフルエンザ治療薬「アビガン」を22日に投与した。
国内2医療機関で準備をしていたという。
★3月17日、ライブドアニュースより
【後発薬量産へ】新型コロナ治療、インフル薬「アビガン」の有効性を確認https://t.co/5h1ZfgZ3rw
臨床試験は武漢と深センの病院で行われ、投与した患者の方が短期間に陽性から陰性になり、肺炎症状なども改善したという。アビガンは日本でも先月から患者への投与が始まっている。
— ライブドアニュース (@livedoornews) March 17, 2020
どうしてアビガン錠が中国で製造されてるのか
答え
➡2016年に特許ライセンス契約を中国大手製薬会社 の浙江海正薬業股份有限公司と締結してるからなんです。
契約に基づき、海正薬業が、中国における「ファビピラビル」の関連特許を用いて抗インフルエンザウイルス薬の開発・製造・販売を中国で行う権利を同社に対して許諾
➡それに伴い、同社より一時金および販売開始後のロイヤリティを富士フィルム受け取る。
という契約から。
注意!
ライセンス契約は既に終了、富士フイルム側は一時金やロイヤルティを受け取れず
(2019年に切れてるそうです)
それでも、先行きへの不安が無くなってくれたらどんなにいいか。
2020年7月10日日本経済新聞より抜粋
アビガン錠は結局は効かなかったの?
石田純一やそら豆琴美さん(インスタアイドル)は、アビガン錠を飲んで症状が改善したと話していたのに、あれは何だったんだろう。
藤田医科大学は10日、新型コロナウイルス感染症に対して新型インフルエンザ治療薬「アビガン」の効果を検証した結果について「有効性は確認できなかった」と発表した。
土井洋平教授は記者会見で「患者数が少ないため有効性の有無は確認できなかった」と指摘。
「200人程度が参加すれば有意差が得られたかもしれない。ただ日本の流行状況では患者数を増やすのが難しい」と述べ、臨床研究は終了する。